FXという言葉は生活している中でも聞いたことはあると思うが、実際は何なのだろうか?
ちょっと調べればすぐにわかるだろう。
FXとは、Foreign Exchangeの略であり、正式には「外国為替証拠金取引」というものだ。
外国為替証拠金取引とは
まず外国為替取引とは、外国通貨を為替レートで売買するものである。
身近でいうと、海外旅行へ行くとき、円を旅行先の通貨に交換していないだろうか?
日本に帰るときも、旅行先で余った通貨を円に替えるであろう。
そう、この自然におこなった行動も外国為替取引の一種なのだ。
例えば、為替レートが1ドル=100円だったとしよう。
1ドル=100円の時に100,000円をドルに替えると1,000ドルになる。その後、1ドル=110円になった時に1,000ドルで円に替えると110,000円になる。
往復の取引を行うことで、差額+10,000円の利益が生まれるのだ。

逆のパターンの場合もありえる。
1ドル=100円の時に100,000円をドルに替えると1,000ドルになる。その後、1ドル=90円になった時に1,000ドルで円に替えると90,000円になる。
往復の取引を行うことで、差額-10,000円の損益が生まれるのだ。

どこのサイトでも同じような例を掲載されているが、実際には為替手数料なども加味される為、差額はそこそこ変わるだろう。また、10円という変動幅だが、為替レートが10円変動するには数年見ておく必要があることを覚えておいてほしい。
ここまでは対価を払って物を買い、物を売って対価を得るという俗にいう現物取引の説明をしてきたが、ここからが本題だ。
次に以下の2つの取引を覚えておいてほしい。
差金決済取引
「差金決済取引」とは、「買ったら売る」「売ったら買う」というように反対売買をおこない、そこで発生した差額を受け渡すことで完結する取引である。
現物取引をしないため、これから価値が下がると思う通貨に対して「売り」から入ることができるのである。これもFXの魅力の一つだ。
証拠金取引
「証拠金取引」とは、取引で損失が発生しても決済ができるように一定額を預けておく必要があり、預けるお金を「証拠金」と呼ぶ。この証拠金を担保にしておこなう取引のことを「証拠金取引」と呼ぶのである。
この「証拠金取引」は「差金決済取引」とセットで考えるとわかりやすいだろう。
要するに差金決済をおこなうには担保として証拠金を預けて取引をする。損失が出た場合、証拠金から支払われるという訳である。
まとめるとこうだ、外国為替取引を証拠金で取引する。これが外国為替証拠金取引(通称:FX)である。
損益が発生する仕組み
ここでは、FX取引をおこなう上でどのようにして損益が発生するのか説明しておこう。
まずはメインとなるは「為替差損益」である。それともう一つが「スワップ金利」というものがある。
為替差損益
投資は「安い時に買って高い時に売る」「高い時に売って安い時に買う」が基本であるが、もちろんFXでも同じだ。この時の価格差が損益として発生するのである。
為替差益
これからドルの価値が上がると思いドルを買い、思惑通りにドルが上がった時に決済。もしくはその逆でドルの価値が下がると予想してドルを売り、下がったところで決済する王道パターンである。

為替差損
これからドルの価値が上がると思いドルを買い、思惑に反してドルが下がってしまい決済。もしくはその逆でドルの価値が下がると予想してドルを売ったが、上がってしまい決済する負けの王道パターンである。

このパターンのように、実際に取引すると「高い時に買って、安い時に売る羽目になる」ことが多いのが現実だ。
スワップ金利
FXは通貨ペアで取引をおこなうが、各通貨ごとに金利が設けられており2国間での金利差に応じてスワップ金利を獲得することができるのだ。
例えば、1%の通貨と3%の通貨があったとしよう。ここでは3%の国の通貨を買うと、3%-1%=2%の金利が発生するのだ。このスワップ金利は毎日発生する為、長期保有することで金利もたくさんもらえるので魅力的である。
スワップポイントの計算式は以下のようになっている。
スワップポイント(円) = 数量 × 金利(%) ÷ 360 × 評価レート

このようにスワップ金利2%に対して、10,000通貨保有することで毎日約55円のスワップポイントを獲得することができるのだ。
ただし、これも注意が必要だ。
なぜなら、為替差損益も一緒に考える必要がある。高いスワップ金利を長い期間受け取ることができても、為替レートが大きく下がり損失が大きくなってしまう場合もあるからだ。
レバレッジ効果とは
レバレッジ効果(leverage effect)とは、金融における「てこの原理」である。これは少ない投資で多くの利益を上げることを意味するのだ。
FXの証拠金は、取引金額よりも小さい為、少ない資金でも大きな取引を行うことができるのである。
たとえば、1,000,000円の証拠金でドル円相場が10円上がった場合のレバレッジ効果1倍と25倍の差を見てみよう。

このようにレバレッジ効果により大きな利益を追求することも可能だ。ただし、この逆のパターンも影を潜めていることは忘れないでほしい。
もう一つのパターンは少ない証拠金でそれなりの取引が可能となる例を見てみよう。
資金40,000円をレバレッジ効果25倍することで、資金1,000,000円(レバレッジ1倍)と同じ取引が可能となるだ。

これはメジャーな10,000通貨単位の取引の例だが、1,000通貨から始められるFX業者であればさらに元手が低くても始められる。1000通貨であれば資金4,000円程度から始めることもできるのだ。
いかがだっただろうか?
用意する資産に応じてレバレッジをうまく活用することで、大きな利益を生むことも可能だ。ぜひともレバレッジをうまく使えるようになってもらいたい。
レバレッジはFX最大の魅力であり最大の武器なのだ。
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